ズームで父親と面会した。以前にも記載したが、父親は市川市と鎌ヶ谷市の境にある特別養護老人ホーム、いわゆる特養に入所している。昭和4年生まれの御年91歳。天真爛漫で楽観的な性格の彼は、年を経るごとに益々若返っているように思える。
彼の住む特養では3月中頃から早々に入居者家族との面会を禁止した。その後も関連施設でクラスター感染が蔓延した経緯を鑑みればこの措置は真に正しい判断であったと思う。父の施設の介護士さんらは皆さん非常に優しく接してくれており信頼している。そうはいっても昔から良く知る家族とは親密性が異なるらしく、あまり長いこと家族から遠ざかると認知症が進んでしまうのではないかという懸念はあった。
6月に入り緊急事態宣言も解除となったので、「どれ、久しぶりに親父様の顔でも見に行くか。」と思っていたところ、特養からのお知らせは「6月も面談禁止を継続します。」ときた。しかしそのレターの最後に、「希望されるのであれば、ズームによる面談をアレンジします。」とあるではないか。
「おお、ズームもここまで来たのか。御年91歳の父親と時空を超えて面談ができるのか?」とコーフンした私は、すぐに特養に連絡を入れた。下はその時のやり取りである。
私 「ズームの面談を申し込みたいのですが。」
応答者「すみません、本日はIT担当者がおらず、対応ができないのです。」
私 「了解です。では予約だけでもしたいのですが、大丈夫ですか。」
応答者「申し訳ないのですが、予約に関しても担当者が管理しているのでよくわからないのです。明日は出社しているのでかけなおして頂けますか?」
私 「了解です。ちなみに結構混んでいる感じですか?」
すると応答者の方はクスクス笑いをしながら、「まったくないとは言えませんが。。。」と曖昧に会話を結んだ。
考えてみれば、特養に入っている入所者の皆さんは、聞いたことはないが平均年齢が父親と同じくらいであろう。すると、そのお子さんも概ね団塊の世代なのかもしれないなぁ。そうした世代の皆さんではズームってどうなんですかね。
何はともあれ、ズームがなければ父親との面談は果たせなかったわけで。ズームが小さいかもしれないが、世界を変えてくれたことは確か。これだけ手軽にテレビ電話を可能にしてくれたこのズームを発明、広めてくれた会社には感謝である。実際の父親のズームデビュー体験はまた次回に。。。
ちなみにこれだけ世界に存在感を上げている会社であれば、さぞかし株価は上がっているのだろうと見てみると、すでに200ドル以上の値がついている。PERはなんと1400でアマゾンの12倍くらいである。青田買いも早すぎるのではないか?とちょっと思ったりした。
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